○○を食べるだけダイエットで後悔しないために読みたい本「フードファディズム」

出ては消え、消えては現れる「○○を食べるだけダイエット」「○○を食べるだけ健康法」。
食事は体をつくる大本になるのでとても重要なんだけど、食べ物だけで体に変化を起こすのは難しいし危険も伴います。そうした食事と健康にまつわる一歩間違えると危険なことをわかりやすくまとめてあるのが高橋久仁子さん著の「フードファディズム」

こちら絶版のようで本は中古しかないようなんですけど、電子書籍版はKOBOストアで購入できます。私は図書館で借りてよみました。
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この後に出版された新作は本の購入も可能です。


「食べもの神話」の落とし穴―巷にはびこるフードファディズム (ブルーバックス)

本から学んだことを紹介しますね。

フードファディズムとは

本の文章を引用すると、フードファディズムとは・・・・

「その支持者が熱超的に取り入れた食行動の異常なパターン」
「食べものや栄養が健康や病気へ与える影響を課題に信奉したり評価すること」

メンターとなる人が「私は○○を食べて病気がよくなりました」といっているのを聞いて、とにかく○○ばかりを食べ続けるとか・・・。
「○○は目にいい」というのを聞いて、○○を食べれば目がよくなると思い込み食べ続けるとか・・・。
逆に、「○○は体に悪い」と聞くと絶対に口にしないようにしたりとか。

スイカとブドウ
スイカは水分が多いうえにカリウムを多く含むので利尿作用もあります。
昔からむくみや夏バテにいいともいわれています。

夏にスイカを美味しく食べるのは正解。
でも、むくみの解消にはスイカと決めつけてとにかくスイカばかり食べるのはダメ。むくみの原因が腎臓などの疾患だった場合は悪化させる危険もあります。

テレビ番組に情報バラエティーが増えて健康ネタなども盛んにとりあげるので、スーパーで特定の食材が売り切れるという現象もよくありますよね。わかりやすいところでは、ああいうのもフードファディズム。
りんごダイエットの「○○だけをたべて痩せる」というのもフードファディズムです。

偏った食事こそ危険

人は生命を維持するために食事をとります。
つまり体に必要な栄養やエネルギーをとるのが食事。
小学校の給食などでは献立に使われている食材を赤(おもに体をつくる食品)、緑 (おもに体の調子を整える食品)、黄(おもにエネルギーのもとになる食品)と分けて記載されていることがあるかと思います。
こうしたそれぞれの働きをしてくれる食材をまんべんなくとるのが「体にいい食事」。

サウザンドドレッシング
野菜は体にとって大事な栄養素だけど、ベジタリアンのように野菜だけをとるのが体にいいかというと微妙。
それで体調が整う人もいるようですが、多くの人は栄養失調になり、骨がもろくなったり、抵抗力が落ちたり、体に不調を起こしやすくなります。

野菜を食べることは大切だけれど野菜だけを食べてもダメ。タンパク質や炭水化物と一緒にとることで野菜のもつ栄養価を十分に発揮することができるんです。

ゴマが体にいいからとなんにでもゴマを加えるというのもありがちですよね。
でも食材のほとんどにはカロリーがあるので何かを足したら何かを控えないと太る原因となってしまいます。

炒りごまのカロリーは7g(大さじ1)で約42キロカロリー。おひたしにかけて、ゴマ塩にしてご飯にかけると大さじ1なんてあっという間ですよね。これを体のためにと3食やると1日に126キロカロリー。ご飯を茶碗に半分くらい多く食べるのと同じくらいのカロリーを知らず知らずに摂取し続けることになります。

そしてゴマに含まれる「セサミン」はたしかに体にいいのですが、いりごまなどに含まれるセサミンは全体の0.5~1.5%といわれ、とてもわずかな量です。少し食事に足したくらいで体調に変化がでるというわけではないんですね。
なので、下手をしたらカロリー過多になって太るだけで終わってしまうことも・・・。
ゴマにはほかにも色々な栄養素があるので食べるのはいいことなんですが、セサミンをとる目的で大量に食事に追加するのはお勧めできません。

偏った食事は体のためにもダイエットのためにもよくないんですね。

健康食品の過信は禁物

マルチビタミンプラス 350mg×180粒
私も健康のためにサプリなどの健康食品を利用しています。
適度に摂取する分にはいいのですが、これも極端に効果を過信してしまうのは危険。

たとえば私も飲んでいるマルチビタミンは総合的にビタミンを含有していますが、これを飲んだからといって体に必要なすべてのビタミンが補えるわけではありません。口から入るビタミンがそのまま体に吸収されるわけではないからです。

ビタミンAなどは脂溶性のビタミンなので、ニンジンを油でいためたりすると効率よく体に取り込まれますが、サプリ単体で飲んだ場合は油分がないので吸収率は下がります。
ビタミンをサプリで補っているから食事をおろそかにしていいわけではないんです。
バランスのいい食事を心がけたうえで、不足分を少し補うくらいの感覚でサプリを使うのが正解。サプリを飲んでるから野菜は食べなくても平気というのはNGです。

麹菌から生まれたいきいき酵素
酵素をとっていれば健康になるというもの間違い。
体に補給するのは悪いことではないけれど、これで病気がなおったり、ダイエットが成功したりするというわけではありません。過信は禁物。

健康食品は、この栄養が不足するとこんなことが起こるという不安要素を押し出して、だからこれを飲もう!という流れの宣伝が多いのですが、本当にその栄養が不足しているのか、不足するとどんな影響があるのか、ということを自分できちんと調べるのも大事。

ダイエットは適度な量のバランスのよい食事が大事

ポークソテー
食事は、バランスよく。カロリーにも気をつける。
これが健康のためにも、ダイエットのためにもベスト。

体は食べ物でつくられるので、どんな食事をするかで体調も変わってきます。
なので食に関する情報を集めるのは大事だし、どんな食材ににどんな栄養素が含まれているのか知るのも大事。

でも、食材に含まれる栄養素を普通に食べる分には問題なくても過剰摂取すれば逆に健康被害を及ぼすこともあります。「ばっかり食べ」や特定の食材をはぶく「ばっかり抜き」は危険なので避けるようにしたいですね。

チアベリースリム
現代人は何かにつけて食べ過ぎ。
1日の摂取カロリーをコントロールする目的でスムージーなどの置き換え食を使うのはダイエットには有効です。
でも、置き換えは1日1食にとどめて、ほかに2食でたんぱく質や炭水化物などの栄養を補うのが大事。

フードファディズムに陥らずに、上手に食事と付き合っていきたいですね。

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